惑星カメラで星雲・星団の撮影2019年08月01日

昨夜はきれいに晴れてくれたので、いつもの山方面の観測地へ遠出し、ASI290MC で撮影。

まずは木星。といっても f=800mm の反射望遠鏡なので、トリミングの拡大撮影ですが。
 Binning=1
 Capture Area=800x600
 Gain=300(Auto)
 Exposure=0.25  = 1/4sec

 Exposure=0.002  = 1/500sec

動画で見ると2本の縞模様が見える気もするのですが、まぁムダなあがきですね。

木星を撮ったら、近くのさそり座M4球状星団。6秒の動画を Registax、ステライメージでヒストグラムの自動調整&シャープ処理。(以下、同処理)
 Binning=2
 Capture Area=1936x1096
 Gain=500
 Exposure=0.5  = 1/2sec
  (クリックで拡大)

アルビレオ。今回はカラーで。でも色があまり出ないな。
 Binning=2
 Capture Area=1936x1096
 Gain=500
 Exposure=0.033333  = 1/30sec

ヘルクレス座M13球状星団。
 Binning=2
 Capture Area=1936x1096
 Gain=600
 Exposure=0.25
  (クリックで拡大)

こぎつね座M27亜鈴状星雲。
 Binning=2
 Gain=600
 Exposure=0.25

動画をPC画面からキャプチャーしたもの。ライブではこのぐらいしか見えません。

これを500フレームコンポジットし、レベル調整するとこんな感じに!
  (クリックで拡大)

いやぁ、惑星カメラでの電視観望&撮影は、なかなか面白い!

とはいえ、課題もあります。
如何せん、写野が狭く、800mm直焦点でも、5mmアイピースと同等の範囲。


今は反射望遠鏡の接眼部に惑星カメラを取り付け、ファインダーだけで天体を導入しているので、見慣れた天体しか導入できずにいます。実際、M27をアルビレオから導入するのに かなり時間がかかりました。天体の導入を簡単に行えるような環境整備が必要です。

惑星カメラで星雲・星団の撮影 第2夜2019年08月02日

昨夜も続いて晴れに恵まれたので、再び山方面の観測地へ遠征。
再び、20cm反射(f=800mm)に惑星カメラを取り付けて、ファインダーで天体導入します。なので、位置の知っている明るい天体しか入れられないけど。

最初は、りょうけん座M51子持ち銀河。北斗七星の端の星、おおぐま座ηからたどって導入します。
 Binning=1
 Gain=600
 Exposure=1  = 1sec

ビニング1、ゲイン最大の1秒露出でこんな感じに見ることができます。リアルタイムで銀河の腕が見られるのはちょっと感動! これを120フレーム(3分)撮影して、Registaxでコンポジットしてみました。

  (クリックで拡大) 1936×1096

ゲイン最大で3分も露出をかけると、子持ち銀河の腕がハッキリと浮かび上がりました。ただ、ゲイン最大なので、ノイズがすごく写っています。


このノイズを消すには、一般に、同じ条件で撮影したダークフレームを作って減算するワケですが、「メジアンフィルター」をかけると消えると知人から教わりました。Photoshopだと、「ノイズ」→「明るさの中間値」でパラメータを 1 にすると近傍8ピクセルでの異常値がなくなるののでピクセルノイズを消すことができるのだそうです。さすがフォトショ! でも持っていないので、フリーソフトの GIMP でやってみました。「フィルター」→「ぼかし」→「メジアンぼかし」。やってみると、デフォルトの Radius が 3 だったので、ピクセルノイズがごそっと消えてくれました!


こうしてノイズを消した画像を、SutellaImage でヒストグラム調整。ただ、jpeg ファイルなので、少ししかいじれません。

  (クリックで拡大) 1936×1096

続いて、さそり座M4球状星団。以下の設定で 120フレームを撮影、Registax。
 Binning=1
 Gain=600
 Exposure=0.5  = 1/2sec
  (クリックで拡大) 1936×1096

いて座に向けて、M22球状星団。
 Binning=1
 Gain=600
 Exposure=0.25  = 1/4sec
  (クリックで拡大) 1936×1096

同じ設定で、いて座M28球状星団。
  (クリックで拡大) 1936×1096

同じ設定のままで、いて座M8干潟星雲。やはり暗い。

この設定では星雲には暗いので、1秒露出に。100フレームをRegistax。さすが、デカイ!
 Binning=1
 Gain=600
 Exposure=1  = 1sec

これと同じ設定で、M20三裂星雲。

星雲には1秒露出だと短いようです。

次は三裂星雲のすぐ北の、M24散開星団。設定は同じで、1秒露出を100フレーム コンポジット。

次に、その北にある星雲を入れようとしたのですが、初めて探したので、手間取り、でもなんとかM16散光星雲。これも同じ設定で、1秒露出を 100フレーム コンポジット。星雲が辛うじて見えます。

そこで2秒露出で100フレーム撮影。SharpCap は、1秒露出までは AVI で保存。しかし2秒以上だと jpeg のスチールで保存します。でも Registax では簡単にコンポジット。100フレームをコンポジットし、StalleImageでヒストグラム調整&シャープ処理。


おおぉぉぉ! 創造の柱が見える!

反射望遠鏡だと写野が狭く、大きい星雲などは写せません。そこで試しに、50mmカメラレンズを付けてみました。写したのは、こと座ベガと、こと座の北半分と南半分。
 Binning=1
 Gain=500
 Exposure=0.5


そこそこ面白い画像ですが、全体的に滲みがスゴくて、M57星雲も痕跡しか見えません! レンズのピント位置が全く違うので、その影響か?

ちょうど良い画角なので、北アメリカ星雲。100フレームコンポジット&SIでヒストグラム調整。
 Binning=1
 Gain=500
 Exposure=2

とにかくニジミがスゴイ! あとピクセルノイズもにじんでいる様子で(ナゼ?)、ボカシで消せません。

とりあえず、いろいろ試してみました。

PCの時刻をGPSで合わせる2019年08月05日

小惑星による恒星食のビデオ観測など掩蔽観測では、時刻記録に0.1秒ほどの精度が求められます。そこで掩蔽観測グループでは、GPSで得た高精度の時刻をビデオ画像の中に入れ込む「タイム・インポーザー(GHS-OSD)」を自作(またキット販売)し、掩蔽現象の精密観測を行っています。
(GHS とは開発者の 下代・早水・相馬 の頭文字、OSD は On Screen Display の略)

   GHS-OSD 全体像

   ビデオ画面に日付と時刻をインポーズした例


しかし私はこの機器を作れるワケじゃないので、他の方法で時刻の保持を考えざるをえず。
幸い、SharpCap で画面にPCの内部時計の日時を表示できるので、PCの時計を正確に合わせれば良いわけです。そのためにGPSレシーバーを購入した次第です。あとはGPSでPCの内部時計を調整できれば良いワケですが・・・ その方法が分りません。

ステラナビゲータの [設定] メニューの中に [GPS] という項目があり、これでPCの時刻を修正できるそうですが、マニュアルに書いてあるのですが「1秒の精度で修正」、つまりは「1秒の誤差」があるというのです。

そこで「誤差が出る」ということであれば、何度か同期を繰り返せばたまには一致するカモと試したのですが、何度やってもPCの時刻がちょうど1秒遅くなってしまいます。さて、どうしよう・・・

この件を、掩蔽観測者のメーリングリスト JOIN に指南を仰いだところ、以前によく使われた、GPSレシーバーを使って位置表示をしたりPC時刻を修正してくれる Satk というソフトの在処を教えて頂きました。
  http://www2.synapse.ne.jp/haya/ghsosd/Satk.html

Satkというソフトのことは知っていたし、早水氏が以前に勤務していたせんだい宇宙館に解説ページがあるのですが、肝心のソフトのダウンロード先のリンクが切れていました。実はこのソフトを作った瀬戸口氏が若くして他界されたためホームページが閉鎖されていたのでした。
しかし、それを知った早水さんが自身のサイトに保存してくれていたのでした。ただ、他のWebページへリンクが貼られていないため、ググっても見つからないのでした。

   Satkの画面
 "Satk" は "Satellite Assisted Time Keeper" の略とあるが、
 瀬戸口氏の子供の慧(さと)くんの名にも掛けていたため 「さとくん」と呼ぶ。

しかしこのソフトの使い方がよく分らず、PCにGPSレシーバーを付けて、Satkを起動し、[接続] を押すとエラーが表示されてしまいます。それは、このソフトが RS-232C 接続のGPSレシーバー対応だからなのかな、と思ったのでした。

しかし画面をよく見ると、[設定] というボタンがありました! そりゃそうだ! PCには外部接続ポートがいくつもあるんだから、どのポートに繋がっているか指定しないと認識しないぢゃ あ~りませんか!


GPSレシーバーの接続ポートを指定することで、ようやく接続することができました。こうして、Satk を「管理者として起動」することで、PC内部時計を修正することができました。

さぁ、これで掩蔽現象観測に正確な時刻を記録しながら動画を撮れるゾ!

小惑星 (200)Dynamene による恒星食2019年08月06日

昨夜、8月5日20h09mに、小惑星 (200)Dynamene による、いて座の 11.6等星の食が近くで見られるということで、車に観測機材を積んで出かけました。


  Occult Watcher による、(200)Dynamene による恒星食のライン

対象星が12等近くと暗いため、 前もって、いて座δから対象星までの惑星カメラ写野での導入用星図を用意していました。

   中央のδ星を写野の左下へ移動させる

   写野を右にずらす、と右下がりの2星が見えてくる

  そのまま右にずらすと、やや広めの右下がりの2星が見える

   さらに右にずらすと、「く」の字に並んだ星列が見える

  「く」の字の星列から上(北)に移すと、やや左にやや起きた「く」の字
  そして右上に横並びの3星が見えてくる。すると写野に目標星が入っている

   小惑星による恒星食 記録中写野 (クリックで拡大)

掩蔽の予報時刻の前後2分間を録画し、帰宅後に「光度変化測定用ソフト limovie (ライムービー)」で測定させます。

   limovie の画面 (クリックで拡大)

   limovie で測定した 対象星の光度の変化 (クリックで拡大)
   確実に、一定時間 食が起こったことが確認できる

この夜は湿気が多く、また南の低空に薄雲があり、また時々稲光(?)もあって、安定した光量を得られませんでしたが、こうして見事、小惑星 (200)Dynamene による恒星食を観測することができました! その時刻も 1/15秒の精度で知ることができるワケですが・・・

実は、せっかくGPSレシーバーを購入し、PCの内部時計を修正できるようにしたのですが、なぜか1秒以上ズレているのです。正確な時刻の確認は、以前から使っているスマホアプリ。こちらはNTP(Network Time Protocol)補正をしていて、0.1秒まで正確なことを確認しています。PCの内部時計をSatkを使ってGPSレシーバーから修正をかけるのですが、どうしても1秒以上ズレてしまいます。何でだろ?

ということで、掩蔽観測者グループのML・JOINへな以下の内容で報告しました。

==========
2.観測地および観測地の経緯度と標高,測地系
  青森県七戸町(旧 天間林村)
  北緯  40度 46分  4.2秒
  東経 141度 14分 13.3秒
    海抜 50m
  (GPSによる)

3.観測開始と観測終了の時刻
  2019/08/05 11h08m から 11h11m(UT)

4.減光が観測されたか?  減光が観測されなくとも重要なデータです。
  減光あり
  動画上、および Limovie で確認

5.減光がおきた場合の時刻:減光開始の時刻および減光終了の時刻
  (動画記録したPCの時刻で、数秒のズレがあります。参考値です。)
  減光開始 11時09分13.0秒 (UT)
  減光終了 11時09分30.0秒 (UT)

6.観測機材
  反射望遠鏡 D200mm FL800mm(F8) + ASI290MC
  60 fps、Gain=550、Exposure=0.0625(1/15sec)
==========

嗚呼、せっかく観測に成功したのに、成功観測とはなりませんでした(T-T)

改・PCの時刻をGPSで合わせる2019年08月07日

昨夜の小惑星による恒星食の観測時刻記録に失敗したため、その対策。

やはりというか、Satkは元々、昔のジュピターというRS-232C接続のGPSレシーバーに対応したもので、USB接続のレシーバーに完全に対応しているかは不明でした。私が購入したGPSレシーバーとは愛称が悪いようです。

そこでVECTORで探すと、『GPS時計』という、GPS受信機を使ってPCの内部時計を補正する、まさに願ったソフトが見つかりました。しかし、いきなりそのソフトを起動しても、GPSレシーバーとちゃんと接続してくれないみたいです。

そこで、まずレシーバー付属の『GPS info』ソフトでレシーバーと接続し、受信を確認します。その後に『GPS時計』を起動すると、GPSの信号を受信し、PCの時刻を補正してくれました。



一方、掩蔽観測グループの JOIN ML でも重要な情報を頂きました。

まず、Satk はGPSの1PPS出力が シリアル9Pin の 6番pin(DSR)と接続されている必要があるとのこと。このようになっているGPSレシーバーでは使えるものの、私のレシーバーはそうなっていなかったようです。

次に、正確な時刻を知る方法として、NICT(情報通信研究機構)のサイトを教わりました。


このサイトで時刻を確認して分ったのですが、『GPS時計』でもPCの内部時計を1秒未満の精度で修正することができないようです。


そこで考えたのは次の方法です。

1.観測遠征先で、GPSレシーバーでPCの内部時計をできるだけ修正する
2.スマホのテザリング機能を使って、NICTのサイトに接続し、ズレを記録する
3.掩蔽観測を行う
4.再度、NICTのサイトでズレを記録する
5.帰宅後のデータ確認の際に、PCの内部時計をズレを補正して、正しい時刻を確認する

こうしてようやく、掩蔽観測を正しい時刻で報告することができるようになりました。
さ~て、次の掩蔽はいつだろう?

掩蔽観測の予行演習2019年08月19日

昨夜は久しぶりに晴れに恵まれたので、22日夜の((3200)Phaethonによる恒星食の予行演習を行いました。といっても、目標星の12等星をカペラを基準にスタートして導入できるかと、実際に惑星カメラで1/15秒または1/30秒のシャッター速度で撮影できるか、です。

ただ、カペラが昇って撮影できるようになるのは23時以降。そこで22時頃に、近くの星見の場所へ出かけ、まずは月の分割撮影をしてみました。

Binning=1
Capture Area=1936x1096
Gain=24
Exposure=0.002  = 1/500秒


それぞれ1000フレーム撮影したものをコンポジットし、ICE でパノラマ合成、SI8 でヒストグラム等調整。

  クリックで拡大。オリジナルサイズ(2584×2644)

23時を過ぎるとカペラの高度も20°を超え、目標星を導入できそうになりました。

  カペラから目標星までの導入経路。四角はASI290MCの写野。

  1枚目

  2枚目

  6枚目

  8枚目

  11枚目 目標星の周辺 (クリックで拡大)

  写野拡大。目標星と、写っている星の光度。

   撮影した500フレームをLimovieで光量を測定。
   高度が20°と低いので暴れているが、明るさは充分。

こうして、用意した導入用各フレームの星図で目標星を確実に導入できることが確認できました。さて、私は21日夕方に北海道に渡ります!

Phaethonによる恒星食 遠征の準備2019年08月20日

8月21日深夜(22日未明)の「(3200)Phaethonによる恒星食」について、7月27日の日記に書きました。その後にいろいろなことがありました。

(3200)Phaethonは、7月29日にアメリカで7等星を隠すことが知られていました。

この観測が大成功を収め、しかもSwRI(サウスウエスト研究所)の Marc Buie 氏の予報のほぼ中心線で観測されました。これは IOTA の Steve Preston氏の予報の約8km南だったといいます。(このズレについては、Buie氏とPreston氏で使用したPhaethonの軌道要素に違うこと、そしてブーイ氏の予報に対しては、恒星位置のズレと小惑星の位置のズレがちょうど相反した、と考えられています。)

アメリカでの観測結果から、Phaethonの形が浮かび出されました(初期集計図)。

8月6日夜に掩蔽観測メンバーでネット会議(zoom会議)を行い、それぞれの観測機器の準備状況や、遠征予定などが確認されました。そしてその夜、Preston氏から、JPLによるPhaethonの最新の軌道要素で計算した8月21日の掩蔽の最新の(しかし仮の)予報の情報が入りました。それによると、何と、予報帯は津軽海峡を渡って、北海道の函館北部になっていました!


さらなる改良予報が出ることを想定しながらも、まずこの予報での観測布陣地をGoogleMapやストリートビューで探しました。そして案の定、8月16日昼にPreston氏の予報が更新され、掩蔽帯は8kmほど南下しました。そして、改めて観測布陣地を探し直すことになりました。


こうして最新の予報を元に、遠征メンバーそれぞれの担当する布陣地No.を決めました。
また、うれしいことに、「はこだて未来大学」を観測隊の拠点に使えることになりました。これで、それまで最大の懸念だった、観測機器などの荷物の送り先や、返送する際の梱包場所に使えることになりました。またメンバーの事前の打ち合せ場所、観測後の集合場所にも使えます!

こうして遠征メンバーの移動が始まりました。一番遠いのは九州・福岡市。昨夜(19日)夜には多くが現地のホテルに着き、今日(20日)はレンタカーで布陣地の下見を行ったそうです。

私は、当初は青森県内の予報だったので、22日だけを仕事休みにしていたため、明日(21日)夕方に青森港からフェリーで函館入りし、そのまま担当布陣地で移動して観測する、という遠征スケジュールを考えていました。そのため、担当布陣地を確認したり、実際に行ってから状況によって場所を変更できるよう、国土地理院の電子地図を拡大したものをA3用紙に印刷して用意しました。




さ~て、明日は仕事が終わったらすぐに機材などを車に積んで出発できるよう、用意をしておこっと!

Phaethonによる恒星食 遠征 直前!2019年08月21日

昨日(20日)に現地入りした遠征メンバーから、函館はずっと小雨で、天気予報でも今夜は雨模様とのこと、そして天気予報では渡島半島の日本海側に布陣を変えることになりました! そこで、自宅サポートのO氏が急いで海岸沿いに掩蔽ラインを伸ばし、GoogleMap を使って布陣可能地をプロットしてくれました。


これを元に、現地入りメンバーが各布陣地の下見を行いました。遠征先での急な計画変更に、自宅のインターネット環境でサポートしてもらえるのは、とてもありがたいものです。

そして私も急いで、自分の担当場所付近の地図を印刷し、持って行くことにしました。




さ~て、私もいよいよ出発だ!

Phaethonによる恒星食 遠征報告2019年08月22日

昨日、21日17時に青森港から函館に渡り、その足で担当布陣地へ行き、観測機材を設置。えんぺい予定時刻を迎え、今朝6時から「はこだて大学」での報告会に参加。10時のフェリーで青森へ渡り、帰宅。合計20時間ほどの北海道遠征でした。

で、肝心の、Phaethonによる12等星の食の観測ですが、雲のため不成立でした・・・


21日、仕事を終え、観測機材などを車に積んで青森港へ向かい、17時のフェリーで函館港へ向かいました。現地に到着するとそのまま徹夜の観測となるため、フェリーに乗っている3時間に仮眠を取りました。


23時頃に函館港に到着し、カーナビに担当布陣地をセットして、あとは走行ルートはカーナビ任せで現地に向かいます。

   GoogleMapでの観測布陣地までの経路

北海道には以前、フェリーで車と苫小牧に行き、そこから札幌などを旅行したことがありました。その時に驚いたのは、道路の広さと、国道なのに高速道並みの速度で皆が走っている状況。流れに乗るのに苦労しました。

しかし今回は勝手が違いました。函館から日本海側へ向かう道路は、何と、ず~っと 50km/時 の速度制限! しかも、情報によると、あちこちでネズミ取りしているとか。同じ北海道でも、こんなに違うんですね!

担当布陣地は、国道と海岸の間の空き地(何かの駐車場?)。皆より遅れて到着ということで、分りやすい場所にして頂いたようです。

  北西から東までのパノラマ (クリックで拡大)

  東から南西までのパノラマ (クリックで拡大)

空き地の奥で、車道側に車を置き、その陰になるように望遠鏡を設置。惑星カメラを付け、PCにつなぎ、GPSレシーバーで時刻補正を行って、観測体勢は完備!


しかし空は・・・ 悲しいかな、全天を覆う雲・・・


午前3時を回ると、あちこちに雲の切れ目がでてきましたが、カペラ(?)とおぼしき星が1つ、時折見えるだけ。


こうして掩蔽予報の時刻を過ぎ、観測は不成立。4時には機材を撤収し、「はこだて大学」で6時から報告会とのことで、すぐさま移動開始。どなたか分らないのですが、私より北側で観測されたとおぼしき方の車が先導してくれましたが、途中でモーレツな睡魔が襲い、このまま走るのはアブナイと、道ばたに見つけたスペース(工事現場の入り口)に車を止めて、しばし仮眠。
 
「はこだて大学」に、やや遅刻して到着。



集合会場に入ると、すでに概ねの発表は終わり、送り返す機材の梱包作業が始まっていました。



発表を聞くと、他の布陣地も全て、雲のため観測は不成立。それでも南の方面では雲の切れるときがあって、夏の大三角やカシオペヤが見えた時があったとか。でも、そちらの方が悩ましいです。観測不成立でも記録と発表は必要なので、全布陣地の観測者、経度・緯度・標高を記録。

   全観測チームの布陣地の経度・緯度・標高・観測結果 (クリックで拡大)

皆それぞれ、GPSなどで経度・緯度を記録。GPSの標高は誤差が大きいので、国土地理院の地図で確認します。

  私は遅刻したので入れなかった 観測チームの記念写真

電動フォーカサーの取り付け2019年08月26日

惑星カメラを購入して、いろんな天体を見たり撮ったりできるようになったワケですが、使用の上で大きな課題は、望遠鏡のピント合わせ。写真撮影の時もそうでしたが、ピントを合わせるときに望遠鏡が揺れてしっかり合わせることができない。

それでも写真撮影の時は、直焦点撮影なので拡大率がそんなに高くは無く、それなりに合わせることができました。しかし惑星カメラは受光素子が小さいので拡大率が高くなり、ピントをしっかり合わせるのが難しいです。

そこで電動フォーカサーを購入。買ったのは、国際光器オリジナルの『超低価格 電動モーターフォーカサー「KHM」』。いろんな望遠鏡に取り付けられるタイプのようです。
  http://kokusai-kohki.com/products/KHMmotofocus.html

   (クリックで拡大)

取り付けるには、まずフォーカスノブの右側を外し、


ノブの部分のネジの片側をハズして。フォーカサーのブラケットを取り付ける。

説明書には、外したネジを使うと書いてあったけど、長さが足りず。付属のネジで固定しました。

シャフトに付属のブラケットをはめ、モーターをブラケットに取り付け。


PCの画面を見kながら、リモートでピント調整。


さて、昨夜は晴れに恵まれたので、近場でいくつか撮影。
まずは、りょうけん座M51。
 Gain=500
 Exposure=0.5  = 1/2sec
この設定ではPC画面では両銀河の中心部しか見えてません。200フレームをコンポジットしてノイズを均すと腕が浮かび上がってきました。しかし「腕がある」程度。

 Gain=500
 Exposure=2  = 2sec
2秒露出にすると、SharpCap は JPG ファイルで保存します。背景が明るいので、ノイズがガンガン!

これを100フレーム(3分ほど)撮ってコンポジットし、SI8でヒストグラム調整して腕を浮き出します。

たった3分でここまで写ればまずまず。記念撮影ではOKです!

次はヘルクレス座M13球状星団。
 Gain=500
 Exposure=0.5  = 1/2sec
100フレーム(50秒)コンポジットでここまで写りました。

はくちょう座β・アルビレオ。
 Gain=500
 Exposure=0.066667  = 1/15sec
200フレーム(13秒)コンポジット。

いて座M8・干潟星雲。
 Gain=500
 Exposure=0.5  = 1/2sec

この AVI ファイル 100フレーム(50秒)をコンポジット。

いやいや、1分かけずにこれだけ写れば満足です!
それにしても、干潟星雲、大きいなぁ~。