ISSの2回のパスを撮影2018年06月03日

国際宇宙ステーション ISS に乗っている日本人宇宙飛行士 金井さんが帰ってくるとニュースで報じられていました。観測予報を見ると、今夜はかろうじて2回のパスが見られそう。


20:00のパスは、まだ空が明るかったですが、カシオペヤの上を通るところと、はくちょう座を通るところを撮影できました。高度が低いので、2等星ぐらいにしか見えませんでした。

  6月3日20:00のパス、カシオペヤの上

  6月3日20:00のパス、はくちょう座を通過

撮影後いったん帰宅し、金井さんの情報をググったら、あらら、ISSから帰還用サリュートが分離したのは昨日で、ロシアに着陸するのは今日の21時でした。もうサリュートは見えませんって!

そして2回目のパス、21:32~21:37を撮影しに、もう一度お出かけ。20mm広角レンズで、縦位置で経路撮影を狙ってみました。


右下の地平近くに見えるのは、ふたご座の2星。ISSはその辺りで3等ほどで見え始め、徐々に明るくなりながら、北斗の辺りでは0等ほどまで明るくなって、地球影に入っていきました。

一日に2回連続のISSのパスを見られるというのも、珍しいかな?
おっと、1回目のパスは高緯度だからこそ見られたものでした。

EOS 60Da で ISSのパスを自動連写2018年06月06日

今夜は、ISSが天頂を通り過ぎる最高のコース! そこで新しい撮影方法にチャレンジ。

  2018年6月6日のISSのパス

一つは、EOSのリモコンを使った連写機能で自動撮影。1秒間隔で、4秒露出と設定。
もう一つは、望遠鏡を使ったISSの拡大撮影。

EOSには8mm対角魚眼レンズを付け、予報時刻の少し前から連写スタート。そして放置(^o^)

もう一つの拡大撮影として、R200ssに NikonDf を付けて、とりあえずは直焦点撮影。

赤道儀をクランプフリーにして、闇雲にISSを追いかけるのは、当然たいへんなことなので、ISSのパスを赤経軸で追尾できるよう、極軸をずらして撮影しようと考えました。ところが今回はほぼ天頂を通るコースなので、このコースの極軸は地平線近くに。赤道後の極軸を下げようとしたら、あらら、GD赤道儀は、日本辺りの緯度でしか挑戦できない仕組みだった!

ISSが見える時刻が近づいたので、当初の計画は断念。ファインダーを見ながらISSを視野に入れようとしたのですが、やはりなかなか難しい。というか、結局1枚も撮影できませんでした(+_+;


帰宅後にEOSの放置連写画像を重ねたところ、アララ、3コマ撮影、1コマ休み、で撮影してた! なぜ?

  2018年6月7日のISSのパス。EOS 60Daで自動連写撮影。

EOSのマニュアルや仕様を見ても、リモコンを使っての連写についての解説は無かったので、原因は分かりませんでした。
参考に Nikon Df のマニュアルを見たところ、こちらの連写機能では、8秒を超える連写ではいったん休憩するようです。なので、EOSも似たような仕様なのかもしれません。

でも、そうだとすると、CMなどで見るようなきれいなタイムラプス動画は作れないってことか。手動撮影しないと・・・

ISSの拡大撮影にチャレンジ2018年06月07日

ここ数日、ISSの夕空でのパスが見られ、しかも連日晴れている!
そこで今日は、昨日失敗した、望遠鏡を使ってのISSの拡大撮影に再チャレンジ。


事前に今回のパスを使って、この大円の極になる位置を計算。これから、南南西の方角、方位210°、仰角20°がこの大円の極と分かりました。そこで見晴らしの良い、新しい撮影場所へ。

  見晴らしの良い、砂利置き場に望遠鏡を設置

  極軸の方位は南南西、210°

  極軸の仰角は20°。というか、そこまでしか下げられなかった。

まずは西空に見えてきた木星を直焦点撮影。

  ライブビューでズームアップ

  R200ssの直焦点撮影での木星。DXフォーマット。左下が原寸トリミング。

予報通りに昇ってきたISSを、ファインダーで導入しながら、とにかく連写。なんとか数枚、ISSを撮影することができました。

  R200ss直焦点撮影でのISSのトリミングの大きさ

  ISSの拡大撮影。2018年6月7日 19:43:40

  ISSの拡大撮影。2018年6月7日 19:44:15
  太陽電池パネルの向きが多少変わったような・・・

やはり焦点距離800mmの直焦点撮影では、ISSはあまりに小さいです。それでも、極軸ずらしの方法では、ISSの追尾はまずまずうまくいきました。
次のチャンスでは、アイピースを使った拡大撮影にチャレンジしてみたい。

一週間の始まり2018年06月14日

TV番組で、気になる発言がありました。
次の日曜(6月17日)は「父の日」なのですが、「今週 日曜は父の日」と!


アレ? 一週間って、日曜から始まるんだなかったっけ?
ただ、日本では多くの人の仕事勤務の関係で、月曜始まりのカレンダーが便利だとか。

気になったので、ググってみました。すると、驚きの真実がぁ!!
日本での週は、JIS規格(JIS X 0301)によって、月曜始まりだったのでしたぁ!!
あと、国際規格(ISO 8601)でも、月曜が週の始まりと決められていました。

星空の文化ではよく知られている(?)ように、一週間の起源は次のようなもの。

まず、古代バビロニアで、1日を24時間に区切った。そしてそれぞれの時間が、7惑星(日・月・5惑星)に支配されると考えた。そして当時の宇宙論で考えられた遠い天体から順に、それぞれの時間に割り振った。そして、1日の最初の1時間にあたる惑星は、その日も司ると考えた。
この方法を行うと、次のような順になります。
  土星・太陽・月・火星・水星・木星・金星

ユダヤ教では、土曜を週の始まりとしていました。
キリスト教では、太陽を主神を見なして、日曜を週の始まりとしました。

そして jp.wikipedia によると、カレンダーの実体としては、アメリカなど多くの国では日曜始まりとし、フランスでは月曜始まり、そしてイスラム圏では金曜を公休日としているため、土曜始まりとしているそうです。

日本では、明治の初めに欧米から文化を取り入れたので、当然カレンダーは日曜始まりでした。

高校時代にBASIC言語でプログラミングを学んだとき、任意の日付の週を得るには、
 週番号=MOD((DAY - 基準日),7)  : MODは余りを求める関数
で、得られた週番号から、0=日、1=月、2=火、3=水、4=木、5=金、6=土 と教わりました。この説明でも、週の始まりは日曜としていたワケです。

ところが国際標準規格 ISO 8601 では、週番号を1~7としているため、月曜が週始まりになります。

どの日を週の始まりとするかは、慣習によりけりなところもありますが、国際標準(そして日本標準)があったことは、ある意味 驚きでした。

【Tips】「真珠星」の謎を真実2018年06月15日

【星空案内Tips】「真珠星」の謎と真実

 春の星座、おとめ座で輝く1等星「スピカ」の日本での呼び名として「真珠星」がよく知られています。この星のやわらかい純白な光は、まさに「真珠」のようです。

 ところがこの和名の由来は古いものではなく、またどこかで言い伝えられたものでもないのです。昭和の初めに野尻抱影さんが星の和名を集めていたとき、協力者が『民間伝承』という本の中に書かれた福井県三方郡日向(ひるが)に伝わる星の名を見つけたもので、そこには次の様に書かれていました。
  「シンジボシ 六月の八時頃上がる。白色で小さい。」

 野尻さんはこれだけでは何の星か分らず、多少強引ながら、スピカの澄んだ白光を真玉・白玉にたとえた「真珠星」と解釈することにしました。


 太平洋戦争末期に、海軍航空隊から常用恒星に和名を付けるよう依頼があり、野尻さんはスピカにこの名を当てました。この名前は、当時天文普及書を著していた天文学者 山本一清博士も賛成したといいます。さらに山本博士からは
  「赤いアークチュラス(原文ママ)を珊瑚星にすれば、真珠星と一対になる」
と言われ、野尻さんもなるほどと思って一時使ったものの、こちらは広まりませんでした。戦中・戦後には南海の珊瑚に馴染みがなかったのかもしれません。

 このように、おとめ座スピカを「真珠星」と呼ぶのは古いものではなく、また由緒あるものでもありません。これについては、先日発刊された『日本の星名事典』(北尾浩一、原書房)により詳しく書かれています。


 もっとも、このことは「スピカを真珠星」と言ってはいけない、ということではありません。スピカのきれいな白い色は、まさに「真珠星」と呼ぶにふさわしいものです。ただし、北尾さんが書かれているように
  「古くから日本で伝承された」
と言うのは誤りである、ということです。

 ところで、外国ではスピカなどの星を真珠にたとえてはいないものでしょうか?


 時と共に西の海に沈んでいく(ように見える)星たちが、海の中の貝の中で昼の間休み、それが漁師によって採られた貝の中の真珠である、といった話は無いものでしょうか?

 私はこの仮説を立てていろんな本を調べましたが、残念ながら見つかりませんでした。そこで真珠について調べたところ、真珠というのは白色で丸いものばかりでなく、黒いものや、グニャグニャに曲ったものなどあることを知りました。昔の漁師さんはこのことを知っていて、これを星だとは思わなかったのでしょう。

 では、海に沈んだ星はどうなったと考えていたのでしょう?


 実は、星は真珠ではなく、ヒトデだと考えられていたのでした!


 古代エジプトの貴族の墓の天上に5本の放射線の図柄が描かれていますが、これはヒトデの形をした星々だったのでした。ちなみに、ヒトデの英語名は「Starfish」といいます。意外な発見でした。

  ウナス王ピラミッド内部の壁に描かれた、ヒトデ型の星々

Windows7 Pro をインストール2018年06月17日

どうにかして使いたい天文ソフトがあります。人工衛星予報ソフト SatSpy です。


2001年で更新が止まってしまったソフトで、私の場合、せいぜいISSの予報にしか使いませんが、使いかっての良さは抜群! 
人工衛星の予報は、軌道要素を更新しないといけないことから、最近はWeb版が主で、ローカルで動くソフトとしてはOrbitronしか知りません。しかしOrbitronは、人工衛星の世界地図上での軌道を表示するのがメインの機能で、地上で見える経路はおまけ程度。地上での見え方の表示はSatSpyがとても便利です。

しかしSatSpyは WindowsXp でしか動きません。以前は Windows7 でも動いたのですが、アップデートでいつの間にか、安全保障の認証の無いソフトはインストールすらできなくなってしまいました。そのため、ある日突然ソフトが動かなくなってしまったのです。

しかも、Webブラウザも脆弱性のあるサイトにアクセスできなくなり、SatSpyのトップページを表示できなくなってしまいました(+_+;
  SatSpyのLegasyサイト( https://satspy.com/default.html )

なんとかSatSpyを使うことができないか、時折調べたりしていました。
ある日見つけたのは、Windows7 で Xp用ソフトを動かせる VirtualXp というものがあるということ! 早速そのソフトをダウンロードしたのですが、Windows7 Home では使えず、Windows7 Pro が必要とのことでした。

今から、わざわざ Windows7 Pro を買うか? 試しにヤフオクを見てみると、なんと¥980から出ていました! そこで最安値で落札に成功! DVDとライセンスシールだけなので、送料も安く。


Windows7 Pro はクリーンインストールとなるため、今使っているパソコンがしばらく使えなくなってしまいます。それは困るので、新たにSSDを購入し、Win7 Home の入っているSSDをそのままで、配線を切り替えながらインストールしました。

  新しいSSDに Windows7 Pro をインストール



  Windows7 Pro インストール終了

  Updateをかけたら、なんと187個もの更新! かなり時間がかかります

こうして、ずいぶん時間がかかりましたが、Windows7 Pro のインストールが終了しました。
このSSDをメインで使えるようにするために、常用ソフトを 全て! インストールし直さないといけません。

Virtual Xp を使うためには、まず Microsoft Virtual PC をインストールし、次に Microsoft Xp Mode をインストールします。こうして Windows7 の画面の中に Windows Xp の仮想画面が表示されました。そして仮想Xpの中で SatSpy をインストール。こうして念願叶って、SatSpy を再び使えるようになりました!


アメリカ英語の言い回し2018年06月21日

最近アメリカの連ドラがよく放送されるようになったので、結構見てます。多くは、ストーリー展開が分かればイイので日本語吹き替えで見るのですが、時々は字幕を見ながら原語を聴いたり。

英語は多少できます。高校程度ですが。高卒程度ではなく(^^;
中学時代から英語に関心がありました。中学時代にアメリカの女の子と文通したり。
高校時代は英会話クラブ(?)に入ったり、英語の天文誌を読んだり。
卒業後、東京のG社に勤務した時は、海外出張の際に通訳を担ったりして。
社会人になっても英語と縁があったおかげで、今でも多少は読み聞きができます。
おかげで天文関係の英文は多少読めたり、しゃべっている単語が聴き取れたりします。

SFドラマ『エージェント・オブ・シールド』を見ている時に、奇妙な言い回しに出会いました。
書類への署名を求める場面で、「署名する」の意味で「J.ハンコックを」と言っていたのです。気になったので、調べてみました。

アメリカのジョン・ハンコックは、1730年頃の政治家で、アメリカ独立宣言に最初に署名した人物でした。この栄誉ある署名を行った人ということで、「Jhon Hancock」は「signature(署名)」と同義語として使われているのだそうです。

2008年の映画『ハンコック』に登場する乱暴な超人は、自分の名を知らず、逮捕された際に書類に署名を求められて「Write John Hancock」と言われたことをそのまま「ジョン・ハンコックと書け」と思ってその通りに書き、それ以後彼は「ハンコック」と呼ばれるようになった、という背景があります。

アメリカ映画にはこういった、人名を使った言い回しがあります。

TV番組『スーパー・ナチュラル』のどこか(初期シーズンの中)で「Are your Houdini?」と問われるシーンがありました。日本語訳では「お前は魔法使いか?」といった訳にされていました。

「ハリー・フーディーニ」は、1900年代初めにアメリカで活躍した「脱出王」。オーストリア=ハンガリー二重君主国で生まれたヴェイス・エリクの芸名です。当時ちまたにあふれていた超能力や心霊術のいかさまを暴露するサイキック・ハンターでもあり、自信もタネがありながら魔術や心霊術のようなものを実演したため、「現在のアメリカで最も有名な奇術師」と呼ばれました。
このことから「お前は奇術師か?」の意味で「Are you Hodini?」と呼ばれたことの意味が分かりました。

  Harry Hudini (wikipediaより)

アメリカ英語で「急いで」という意味で「hurry up」がよく使われます。その後の由来として、英和辞書には「たぶん擬声語、古いスウェーデン語の hurra to whirl round」と書かれています(カレッジクラウン英和辞典、三省堂)。
しかし「ハリー・フーディーニ」の生涯を再現した映画『フーディーニ/天才魔術師の生涯』(1998年)で、ハリーが手錠をして水槽から脱出する際、観客が「ハリー、早く上がれ!」という意味で「harry up!」と連呼したのを見て、すぐにこれが由来であろうことが分かりました。

アメリカ英語には、本当にいろんな喩えがあるもので。


昔、Sky&Telescopeで天文ニュースを毎週ニュースレターで配信していた時、それを日本語訳してネットグループ(パソコン通信の掲示板)に投稿していた時、奇妙な英単語に出会い、訳せなかったことがあります。

それは、例えば近くの恒星が超新星爆発を起こした時をシミュレーションしたもので、タイトルが「SPF 1000(10000?)が必要」というものでした。


当時はインターネットが普及しておらず、手近な英語辞典で「SPF」を調べても、全く載っていません。タイトルなので、文章から類推することもできません。そのため訳せいないことを添えながら投稿しました。
すると、それを読んだ天文学者の方から、「それは Sun Protect Factor の略で、日焼け止めクリームのことだよ」と知らされました (^^ゞ

日常会話の英文を訳すには、本当にいろんなことを知らないといけないと実感したものでした。

船で地球が丸いと分かるか 再び2018年06月22日

4月22日の日記で、船が沖に出るときに、その見え方で地球が丸いのかわかるものが確認してみた報をしました。しかしその日は薄雲がかかり、沖に出た船はあまりよく見えませんでした。またカメラも、望遠レンズを忘れたため、標準ズームで撮影したものを拡大したもののみ。

今回、久々に青森へ出かけた際、晴天に恵まれたこともあったので、再挑戦してみました。
撮影地も、前回はフェリー埠頭で行ったところ、途中を防波堤見られなかったので、今回はGoogle Mapの衛星写真で確認して、合浦公園近くの海辺で行うことにしました。

  (クリックで拡大)

  是川緑地公園からの景色

  是川公園から見たフェリー埠頭(f=100mm)

  フェリー出港(10:05、f=100mm)

  フェリー、防波堤を越える(10:11、f=300mm)

  フェリー、水平線の彼方へ(10:15、f=300mm)

  10:17、1/2トリミング(f=600mm相当)

  10:19(f=600mm相当)

  10:20、10:21、10:22、10:23、10:24(f=300、同写野)

  10:24、10:25、10:26、10:27、10:28、10:29、10:30、10:31、10:32(f=300、同写野)

前回は、薄曇りの中、遠くへ行ったフェリーが吃水線から見えなくなっていったように見えたように思ったのですが、今回撮影してみると、出航から20分経って、望遠レンズで撮影しても、そのような様子を確認することはできません。30分経った頃に、よく見ると、吃水線が見えなくなっているような。

この様子から、やはり港から離れた船の様子を見て地球が丸いことが分かるとするのはムリがあるような・・・

そうまロマントピア天文台 再訪2018年06月23日

昨日は久々に弘前市へ行ったので、これまた久々にそうまロマントピア天文台にも行ってみました。今回は明るいうちに。




  太陽望遠鏡で太陽を見る

  太陽をスマホでコリメート撮影してみたけど・・・

  館内にはさまざまな展示物が。ほとんどが現 館長の自作。

  地球を周回するプラレールの上に月を置き、月の自転と公転を説明


  スターボックス: 箱をのぞくと昼でも星座が見えます

  箱をのぞくとこんな感じ

  暗いところで照明に向けると、星座が見えます!


  日も沈んで、観望会の準備

  そうまロマントピア天文台の一番のお客様は、隣接のホテルの宿泊客。
  浴衣着のお客さんに金星を見てもらってます


快晴に恵まれたのでじっくり居たかったのですが、帰宅に時間がかかるので、21時で退散。遠いのが残念です。

冥王星の衛星カロンの命名の由来2018年06月26日

1978年6月22日に、アメリカの天文学者ジェームズ・クリスティー氏が冥王星の衛星を発見しました。今年で発見から40年。
2015年7月13日には、アメリカの惑星探査機ニュー・ホライゾンズが冥王星に接近し、冥王星やカロンの姿を撮影する快挙を行いました。

 ハッブル宇宙望遠鏡が撮った冥王星のベストショットと
 ニュー・ホライゾンズが接近撮影した冥王星

1930年に冥王星が太陽系第9番惑星として発見された後に、冥王星に衛星があるかはSFなどでもよく話題になりました。1974年に放送されたアニメ『宇宙戦艦ヤマト』でも、ガミラスの冥王星基地を攻撃する際、ガミラスの反射衛星砲の攻撃を受け、冥王星の衛星にアンカー(碇)を打ち込んで墜落を回避するという、ぶっ飛んだ戦いが行われました(^=^)

  宇宙戦艦ヤマトで描かれた冥王星(1974年)

  冥王星の衛星にヤマトからアンカーを打ち込む

ある科学作家(たぶん、アイザック・アシモフ)が書いた天文入門書の中で、冥王星に衛星が見つかった時に、付ける名前を提案していました。冥府の神プルートーに関係した神の名前だったと思うのですが、残念ながら忘れてしまいました。本も見つかりません(T-T)

そして1978年のこと。アメリカの天文学者クリスティーが冥王星の拡大撮影した画像の中に膨らみを発見しました。継続して観測したところ、この膨らみが周期的に移動していることから、衛星であることを発見しました。

  冥王星の衛星発見の画像

その当時、新しく発見された衛星の命名の手続きはどのようになっていたか分かりませんが、NASAが作った動画によると、その天体を発見した人が最初に提案する権利があるとされています。
そこで発見者のクリスティーは、妻シャーリーン(Chalene)の頭文字をとり、末尾に「on」を付けて「カロン(Charon)」とすることを提案しました。「on」を付けた理由についてクリスティー氏は「私はいつも物理学のことを考えていたので『Electron(電子)』や『Proton(原子)』という単語があったので」と、学術名風にしたと語っています。

ただ、クリスティー氏の提案が採用されるか不安だったので、辞書で『Charon』を調べてみると、ちょうどギリシャ神話で死者の魂を黄泉の世界へ運ぶ船の渡し守の名前として載っていました。これは、冥界の王である「ハデス(ローマ神話名がプルートー)」とよくマッチすることから承認されました。

  「地獄の渡し守カロン」(ギュスタード・ドレによる『神曲』の挿絵)

アメリカではこういう命名のいきさつがちゃんと伝えられていたので、「Charon」を「シャロン」と呼んでいるそうです。jp.wikipedia ではまだ懐疑的に書いていますが。

冥王星の衛星の名が、地獄の渡し守の名とされたのは「よくできたものだ」と思っていたのですが、まさか発見者の妻の名前から来ていたとは! 言われてみれば、「プルート」はローマ神話の冥界の神で、ギリシャ神話なら「ハデス」とするべきでした。

冥王星の衛星発見40周年記念のNASAの動画で知った新事実でした。

  ニュー・ホライゾンズ探査機が撮影した 冥王星とカロン