宇宙ステーションの落下2018年04月02日

中国の宇宙ステーション第一号、天宮1号(Tiangong 1)が、制御不能になって大気圏へ再突入することが分ったのは去年の中頃だったでしょうか。

  Image from CMSA(中華人民状和国海事局)

3月始めには、4月3日の前後1週間、3月27日~4月10日の間に大気圏再突入(落下)する見込みだと、ニュースで報じられるようになりました。

天宮1号が落下する範囲は、軌道傾斜角から北緯43°~南緯43°の範囲となるのですが、Newsweekの記事では「日本北部も注意ゾーンに」と、高緯度の地域が「破片が落下する可能性が高い」と書かれていました。


この、AEROSPACE からの地図にある黄色い地域は何? まぁ、軌道の北行・南行の切り返し地域が軌道滞在時間が長い、ってことなんですが、意味も分らずに不安を煽るような記事で、ちょっと不快に感じました。

  ESAによる天宮1号落下の危険度地図(クリックで拡大)
  左は、人口密集地の割合。右は軌道滞在時間の割合。

3月14日には SATFLARE サイトで、天宮1号の落下を4月2日+/-2日まで狭めました。

3月23日には、ハザートラボ サイトで、エアロスペースによると4月1日の前後3日間、SATFLAREによると4月1日午前6時(日本時間)+/-40時間 に落下すると報じました。


予測がエイプリルフールで知られる4月1日だけに、当日この話題に対してウソやジョークは出して欲しくないと願いました。

Orbtronソフトを使って、SATFLAREの予測範囲で日本付近の通過があるか調べました。軌道はどんどん変わるので、参考程度ですが。


3月26日、satviewサイトによると、4月2日3:09(UTC)(12:09 JST)+/-8時間と報じました。これによると、日本への落下は免れそうでした。


3月29日、Aerospace は天宮1号の落下の様子を描いたCG動画を公開しました。


  天宮1号が分解しながら落下する様子のイラスト(クリックで拡大)

ハザードラボでは、ドイツの「フラウンホーファー高周波物理学・レーダー技術研究所(FHR)」が天宮1号の映像をレーダーで捉えたと報じました。動画では天宮1号が制御不能回転をしていることがよく分りました。


4月1日朝には、落下は4月2日8~10時(日本時間)とする予測も出ました。


4月1日夜には、ESAが4月2日13時(日本時間)+/-4時間と予測しました。


そして迎えた4月2日。昼のニュースを確認すると、9時16分(日本時間)に南太平洋に落下したことが報じられていました。


これで、いつ落下するのは気をもむことが無くなりましたが、問題は落下地点でした。これについてはどのメディアも「南太平洋」としか報じていませんでした。

ところがこれを確認すると、実はとてもアブナイ状況だったことが分りました。

  黄色のマルが落下予測地点。赤が実際の落下場所。
  軌道の黄色いものは、落下直前の軌道。

実は、落下の20分前には天宮1号は日本の関東地方上空を通っていました。
つまり、落下が20分早ければ、破片が日本に落下した可能性がある、ということです。
また、落下があと数分遅ければ、南米アルゼンチンなどに落下したかも。
ホント、不幸中の幸いです。

しかし、問題はこのことをどのマスコミも報じていないこと。
制御不能の大型人工衛星の落下の危険性を、あまりに軽んじていると感じて止みません。

プラネタリウムアプリ Star Walk2018年04月04日

先日ネットで調べ物をしていたときに、興味深いプラネタリウム アプリを見つけました。Star Walk 2という、iPhone、iPad や Android 用で、無料版(企業広告アリ)と有料版があります。


きれいな星空と星座が表示されるアプリですが、プラネタリウム・モードしかないみたいです。

気になるのは、このアプリで使われている星座のイラスト。

よく使われるのはフラムスチード星座図のような星座で、絵姿に多少のオリジナル性はあるものの、基本的な姿は同じでした。しかしこのアプリの星座絵はまったく違います!

まず、おおぐま座とこぐま座は向きが逆になっていて、尻尾が長くありません。この絵姿だと、どうして尻尾が長いか説明する手間が省けます(^o^)

  おおぐま座

  こぐま座

おとめ座は身長が長く、また星座線も両足が分るようになっています。
  おとめ座

ペガスス座は、後ろ足もある全身像!

ペガススの後ろ足と場所が重なりますが、アンドロメダもそれなりの姿。
  アンドロメダ座

カシオペヤ座は椅子に腰掛けず、手鏡で顔を見てますね。
  カシオペヤ座

くじら座は、海獣ケトではなく、クジラの姿になっていました。
  くじら座

興味深いアプリで、ちょうど今の時期はハロウィーン記念で、広告を消す有料版が400円、さらに追加機能も含んだものが600円のキャンペーン中。
でも、プラネタリウム・モードしかないから、ま、いっか。

「天に星 地に花 人に愛」2018年04月05日

暖かくなってきて、母の遺した庭に今年も花が咲き始めました。明日はこの時期にしては珍しく雪が降るとのことなので、少しだけ雑草取り。
久しぶりに庭いじりをしていると、ある言葉を思い出しました。

  天に星
  地に花
  人に愛


私がこの言葉に初めて出会ったのは、薬師丸ひろ子さんの曲『天に星 地に花』でした。ただし、歌詞は少し違います。
  ♪今、天に星
    地には花
    君に愛を

この言葉の出所をネットで調べたところ、いろいろ興味深い情報が見つかりました。

この言葉はよく色紙に書かれ、武者小路実篤が書いたものだということは昔調べて知っていましたが、それが元は明治の評論家で思想家でもある 高山樗牛(たかやま ちぎゅう)が『太陽』明治29年8月号の記事に書いたものらしい、とのことでした。
  天にありては星、地にありては花、人にありては愛。
  是れ世に美はしきものの最ならずや。
    (「『今戸心中』と情死」、『樗牛全集』第二巻)


でも、ちょっと長いです。

世に知られている文は、おそらく高山樗牛の文を読んだであろう武者小路実篤が色紙に書いた詩文によるものとされています。
(『武者小路実篤全集』第十一巻、「詩千八百」)


別の説(?)では、この文はゲーテが書いたものだといいます。

  天には星がなければならない。
  大地には花がなければならない。
  そして、人間には愛がなければならない。
    (出典不明)


しかし東京ゲーテ記念館が問い合わせに応じて数種類のゲーテ全集で調べたところ、見つけられなかったそうです。そのため記念館の説明としては、「当面は、この言葉はゲーテのものではない、と言わざるをえません。」としています。

ゲーテ説は怪しく、高山樗牛の文はやや固いかな。
なのでこの言葉は、シンプルで印象に残る、武者小路実篤の詩文としても良いかな。

自宅で天体撮影2018年04月13日

昨夜 久々に快晴に恵まれたので、天体撮影に出かけようかと思ったけど、今回は自宅で撮ってみることに。ちなみに近所にスーパーマーケットがあるので、晴れてても恒星は2等ぐらいまでしか見えない悪条件。

20cm反射望遠鏡を組んで、まず二重星を撮影できないか拡大撮影をしようとしたところ、光軸がズレているのか、色が分離してます(+_+; なので拡大撮影は断念。
そこで、直焦点撮影で、まずは恒星を。

共通データ
R200ss(D=200mm、f=800mm、F=4)、EOS 60Da、ISO-6400、4枚加算平均

ぎょしゃ座カペラ、15sec

ふたご座カストル、15sec

ふたご座ポルッックス、15sec

こいぬ座プロキオン、15sec

かに座M44(プレセペ星団)、15sec

かに座M67、15sec

空が明るいと、カラーバランスの調整がうまくいかず、恒星の色がよく出ません(+_+;
そこで、スーパーが営業終了して照明が消える22時を待つことにしました。

おおぐま座M97(惑星状星雲)・M108(銀河)、30sec

おおぐま座M101(銀河)、30sec

おおぐま座M81・82、30sec

しし座M65・66・NGC3628、30sec

撮影画像を見ていたら、初挑戦したと思われる天体が。
しかし撮影中に記録を取っていなかったので、何の天体か分りません (^^;


何か、明るい星から探せる天体だと思うのですが、見つけられず。
ネットにあるメシエ天体画像の一覧から探っても、判断付かず。間違えてNGC天体を撮った?
これは、もう一度いろんな天体を撮り直して確認するしか無いみたい。

それにしても、やはり自宅の空は明るいなぁ。
出かけないと、作品にできるような画像にはならないのかな?

追記:
星図ソフト Guide でいろいろ探したところ、この天体が、りょうけん座のM94を入れるつもりで間違えて導入・撮影した NGC4618 であることが判明しました!


おおぐま座ミステリー その12018年04月15日

某MLにて【星空案内Tips】として投稿している話題で今回、おおぐま座にまつわるミステリーを取り上げました。それは、古代の北欧やシベリア地方と、全く離れたアラスカ地方で、同じ星域を熊の星座と見たり、似たような物語が伝えられている、という謎。

この話は、私が星を好きになった後の星座学習のバイブル、『星座ガイドブック 春夏編』(藤井旭、誠文堂新光社)。この中でおおぐま座になるわる物語として、ギリシャ神話のカリストの物語と、北アメリカのインディアンに伝わる熊の物語が紹介され、そして次の様に書かれています。
  ところで、たいへんおもしろいことに、
  おおぐま座の北斗七星を熊と見る民族は
  一つだけではないのです。北アメリカのインディアンやシベリアに住むモン
  ゴル人など みな おたがいに遠く離れて無関係だと思われるのに、ちゃんと
  これを、みな北の空をのろのろまわる おおぐまの姿だと見ていたのです。
  そこで、これはきっと寒い海をこえ 冒険的な航海をした大昔の船乗りた
  ちが、ギリシャ依頼の神話を方々に伝え歩いたものの名残ではないだろ
  うか、という人もいるほどです。


この解説は私の記憶の中に確実に印象深く残り続け、その後に星座の物語の本を読むだびに何度も呼び起こされました。

現在では、この同一視は、遙か昔、1万5000前以上前の旧石器時代にまで遡り、北斗七星を熊の星座と見る人々が北欧や中央アジアを移動し、シベリア東部からアラスカに、そしてカナダ方面で移動したためではないか、と考えられています。

どうして1万5000年以上前かというと、中央アフリカで誕生したホモ・サピエンスが「出アフリカ」した後、中央アジアを経て西へ東へ移動して、シベリアからアラスカで移動したと考えられるのですが、現在シベリアとアラスカの間にはベーリング海峡があって渡ることができません。
しかし最終氷期の後期、1万8000年~1万5000年の頃には海面が下がってベーリング海峡が陸続き(「ベーリンジア」「ベーリング陸橋」)になっていました。これを人類は渡ってアラスカへ移動し、アメリカ大陸へ広がった、と考えられているためです。

  Y遺伝子から判明した人類の移動

この仮説が正しいとすると、星空の中に絵姿を想像する、つまり星座を作るという行為が、はるか昔、旧石器時代まで遡る、ということになります。これはとても興味深いことです。

おおぐま座ミステリー その22018年04月18日

ネットでいろいろ探っていたところ、古代ギリシャの星座の本『アラートスのファイノメナ(現象)』を、ギリシャ語から日本語に翻訳している方のことを知りました。今年の春にはPDFで販売するとのこと。

この翻訳を行っている方と連絡を取ったところ、Facebookで、とても興味深い内容のノートを公開していました。


おおぐま座・こぐま座と一緒に、その間をクネクネと曲がりくねったりゅう座が描かれた図があります。目にした記憶はあるのですが、そのレイアウトから、何かのイメージイラストかな、と思ってました。


ところがこの絵はイメージ図ではなく、紀元前64年頃に古代ローマで活躍した著作家ヒューギヌスの書いた『天文詩』の中に描かれたもので、これはアラートスの『ファイノメナ』の中で解説されているりゅう座を描いたものだったのでした。

アラートスの『ファイノメナ』では、おおぐま座は「ヘリケー」、こぐま座は「キュノスラ」と呼ばれています。これは、大神ゼウスが幼少の頃に育てたクレタ島のシンフで、ゼウスの父神クロノスがこの熊を襲ったときにゼウスが熊に姿を変えて星空に上げ、自分も竜の姿になって、この2頭の熊を守っている、という、おおぐま座こぐま座の物語の異伝がありました。

『ファイノメナ』のギリシャ語原文には、次の様に書かれているそうです。
(直訳のため、日本語にしたときに文章がやや変です)

  2頭の熊のあいだには、蛇行する川のように(星が)
  続いている。その大きさに驚く、りゅう座がある、弧を描くように、
  数え切れない(星々が続く)。また心配でもある、とぐろに巻きつかれたようで、
  2頭の熊たちは、オケアノスの種族が作ったモノのように。
  その龍が形をなす3筋の星の流れの一番下方の保護(尻尾)を解いて、
  そこでとぐろをたち切っている。この場所はまた、遠い
  尻尾に当たる、ヘリケーの頭からでは、この熊が停まる処から。
  とぐろはまた、キュノスラの頭付近にもある。とぐろは下方の
  そこから再び向きを変えている。だが其処にある星は
  それしかなく、また(龍の)頭の星sいか輝いていない、
  それで2星がコメカミにあり、2星は両眼を表す。これら4星の下方
  その最も遠いところにある恐ろしい怪物の顎(舌)がる。
  龍の頭は傾いてiる。心持ち傾いたように(龍の頭の)
  その先には、ヘリケーの尾がある。特に4星がまっすぐに
  口と、そしてコメカミに続き、右側に(ヘリケーの)尾がある。
  頭部の辺りの星々、これら遠く離れた付近が
  日没後で地上と交わり、そして直ぐに昇る。

この巨大なりゅう座については、古代ギリシャでも反論があったようで、古代ギリシャの天文学者ヒッパルコス自身「ファイノメナの記述は間違いである」として、別の小さいりゅう座を記し、それがプトレマイオスの『アルマゲスト』に掲載されたことで現代の星座となったわけです。

ギリシャ神話には、古代ギリシャの時代においてすら、語り手によって様々な物語があります。それでも、こんな巨大な星座を思い描いていた人がいたのかと思うと、そんな星座を自分の目で確かめてみたいと思います。

『幻の惑星ヴァルカン』2018年04月20日

図書館で興味深いタイトルの本に出会いました。
 『幻の惑星ヴァルカン アインシュタインはいかにして惑星をいかにして破壊したのか』
 (THOMAS LEVENSON、亜紀書房、2017)

惑星ヴァルカンとは、水星の軌道が他の惑星の引力の影響を受けて回転(近日点移動)する際、既存の惑星によるものより大きく移動するため、水星軌道の内側に存在すると考えられた惑星。
しかし皆既日食時などに発見が試みられたものの見つからなかった。
それが、アインシュタインの相対性理論を使って計算したところ、その差が解決された。

上の文章の程度の内容はソラで覚えていますが、この本では、どのようにしてヴァルカンの存在が考えられるようになり、どんな検証の苦労があり、そして相対性離村による結果がどのように受け入れられていったかを詳しく紹介したもの。

本の内容は、例によって、目次を見ると分ります。
分かりやすく、訳者あとがきにある天文学史の年表も追加しました。

 パート1 ニュートンから海王星まで(1682年~1846年)
  1章 「世界の動かざる秩序」
   1687年 ニュートン『プリンピキア』出版
  2章 「幸せな考え」
   1781年 ハーシェル、天王星を発見
  3章 「そんな星は星図にない」
   1788年 ラプラス、土星の減速と木星の加速がニュートンの理論に矛盾しないことを証明
   1946年 ルヴェリエが天王星の軌道のずれの原因となっている未知の惑星の位置を予測。
         予測に基づいてガレが海王星を発見
  間奏曲 「極めてオカルト的」

 パート2 海王星からヴァルカンまで(1846年~1878年)
  4章 「三十八秒」
   1859年 ルヴェリエが水星軌道の内側に未知の惑星が存在する可能性を指摘
  5章 「引っ掛かる質量」
   1859年  レスカルボーがそれらしき天体を「発見」
   1890年 レスカルボーの「新惑星」をヴァルカンと命名
  6章 「探索は満足のゆく結果に終わるはずだ」
   1890年 世界各地でヴァルカン探索が続くも観測できず
  7章 「探索を逃れ続けて」
   1878年 ワトソンがヴァルカン「発見」を報告するが各章を欠く。
         その後も探索は不発に終わり、探索ブームは下火に
  間奏曲 「物事を見つけ出す特別な方法」

 パート3 バルカンからアインシュタインまで(1905年~1915年)
  8章 「私の人生で最も幸せな考え」
   1905年 アインシュタイン、特殊相対性理論を発表
  9章 「頼む、助けてくれ。このままでは頭がおかしくなってしまう」
   1907年 アインシュタイン、特殊相対性理論の一般化につながるヒントを得る
  10章 「喜びに我を忘れて」
   1915年 アインシュタイン、一般相対性理論を発表。
         水星軌道のずれは未知の惑星ではなく、太陽の重力による
         光の歪曲で説明できることを証明。
         これをもってヴァルカンの存在は完全に否定された。
  それから 「見たいという強い憧れ……事前の調和」

読み始めて感じたのは、科学史の解説書のような文章ではないということ。
この本は、まるで小説のように、登場人物の思ったことや語ったことが書かれていました。なので、どこまで史実で、どこが創作か、評価しながら読み進めないといけません。もっとも小説風に読む分には、ドラマチックな展開が続いて楽しく読めます。

ちなみにパート1を読む際に、『海王星の発見』(M.グロッサー、恒星社厚生閣、1985)を読んでおくと、別の視点から事情背景を見ることができてイイです。



ちなみに、別の本で読んで印象強く残っていた、水星の近日点移動を説明するためにニュートンの万有引力の法則を若干変更した数式が見つかったので、書き残しておきます。
  P=F・a^2.000 000 1574
しかし当時の科学者は「美しい理論」に傾倒していて、この本にはこう書かれています。
  「逆二乗ぴったりではなく法則」はあまりに不格好で、
  まじめに受け取る研究者はほとんどいなかった。
当時の科学者は、とにかく「美しい理論」にこだわっていたんですね。もっとも、不格好な数式だから取り上げない姿勢は、現代の科学者にも見られる姿勢かな?
ちなみにこの数式は、地球と月の運動を説明することができないことが証明されて、結果 姿を消しました。

船で地球が丸いと分るか2018年04月22日

地球が丸いことが分る証拠としてよく紹介されるのが、遠くからやってくる船が、まずマストから見え始め、徐々に船体が見えるようになる、という話。


この説明を私は疑問に思っていました。それほど遠くの船の見え方の違いが、肉眼で分るものか。

まず、この説明の出所を調べました。

プトレマイオスの『アルマゲスト』には、次の様に大地が丸いことの説明が書かれていました。
・天体の出没が、まず東の地域で見られ、次第に西の地域で見られるようになる
・北に近づくと没することのない星が増え、それと同様に南方の星が減る
・海上で山や高地に向けて航海すると、水面で隠れていた山や高地が海上に出現する
このことから、プトレマイオスの説明ではないことが分りました。

次に、コペルニクスの『天球回転論』を調べてみました。
・北斗七星の方(北方)へ行くと日周回転の一方の極(北極)は次第に高くなる
 北斗七星の周囲の多くの星が沈まなくなり、南ではいくつかの星が出てこなくなる
・夕方の日食や月食を東方の住民は体験せず、朝方のものは西方の人々は体験しない
●…船乗りたちによって認められている。
 というのは、船体から認められない陸地がマストの頂きからは概ね眺められる。
 逆に、マストの頂きに輝くものを据え付け、陸地から船が離れてゆくと、
 岸にいる人にはそれが少しずつ下降していくように見える。
このようにコペルニクスは船乗りの談を紹介してもいますが、現在に語られるような内容ではありません。
ちなみにコペルニクスのこの箇所は、プリニウスの『博物誌』からの引用とのこと。

文献資料での確認が追いつかないので、まずは自分の目で確かめることにしました。それは、青森市から函館へ向かうフェリーを見送ることでした。

カーナビに目的地をフェリー埠頭にセットし、カビ任せの見知らぬルートをドライブ♪
国道7号線を進むと思いきや、合浦公園を過ぎたところから陸奥湾寄りの道に。あぁ、青森ベイブリッジを通るのか!


函館行きのフェリー出発の30分ほど前にフェリー埠頭に到着。


あらかじめGoogle Mapで選んだ撮影地でフェリーの出発を見送ります。



ところがフェリー、真っ直ぐ進むと思いきや、左の方に方向を変え、沖の防波堤で隠れてしまいました!
 

  (上の画像を拡大。肉眼でも船の喫水線の青い部分が見えます。)

フェリーが防波堤に隠れたので、急いで見える場所へ移動!


せっかく出かけたのに望遠レンズを車に積むのを忘れたので標準ズームで撮影。
でも、肉眼でも喫水線の青い部分が先に見えなくなったことが分りました。

この日は透明度がよく無かったのでハッキリ撮影できず、残念。また今度、晴れた日に、今度こそ望遠レンズを使って、水平線に沈むフェリーを撮影したいものです。

宇宙シミュレーションソフト Gaia Sky2018年04月25日

ネットニュースで、ESAの宇宙望遠鏡Gaiaの観測した恒星カタログ2ndリリース、Gaia DR2を使った宇宙シミュレーションソフト Gaia Sky というのがあることを知りました。

このソフトは Gaia の恒星を表示させるだけでなく、実に様々な表示機能があるようです。


PCの全てのOSに対応しているという、すばらしいソフトです。ただ、サイズがデカイ!
 Linux  870MB
 Windows 64-bit 909MB
        32-bit 913MB
 Mac OS X 939MB

サイズがデカイので、ダウンロード中はPCをできるだけ使わないようにして待っていました。
ダウンロードした gaiasky_windows_x64_2_0_0.exe は 957MBもありました!
これが、PCにインストールしてできたフォルダの使用容量は 1.4GB!!

早速起動すると、地球を眺める位置からの景色。

天体のラベルがちと大きいなぁ。左上にあるControl panelでいろいろ設定できます。とりあえず、ラベル表示だけ無しにして。
 

ソフトの使い方はMitakaに近いです。ジョイスティックを使ってのプラネタリウムでの投影もできるみたい。
地球からどんどん離れていって、恒星間を抜け、銀河系を飛び出し、銀河団や大規模構造など、操作性はMitakaそっくり。でも表示されるデータが全然違って、膨大です!

GaiaSkyのフォルダには基本的なデータだけが入っているようで、暗い恒星のデータはインターネットから入手して、徐々に表示していきます。

10億個の恒星で埋め尽くされた星空の美しいこと! Gaia Skyのいろんな機能を楽しむのはあとにして、まずはこの星空を楽しみたいです。

満月のお手軽撮影2018年04月28日

Facebookに友人が月のお手軽撮影したイイ画像をよくアップしてくれています。
どうお手軽かというと、ニコンの「おもしろレンズ工房」で作られた、
 20mm対角魚眼レンズ 「ぎょぎょっと20」
 120mmマクロレンズ  「ぐぐっとマクロ」
 400mm望遠レンズ  「どどっと400」
というセットでの、400mmレンズを使っての撮影。

  「ぎょぎょっと20」「ぐぐっとマクロ」「どどっと400」

この格安望遠レンズを付けたカメラを三脚に乗せただけで撮影した月。なのに、とてもキレイ。

こんなに簡単に、これほどの月を撮影できるのか!と、私も撮ってみました。ちょうど手元にTAMRONの400mmレンズがありましたので。

  Nikon Df + 400mmレンズ、FX format

  Nikon Df + 400mmレンズ + 2倍テレプラス、FX format

  Nikon Df + 400mmレンズ + 2倍テレプラス、DX format

撮って出しの1枚モノですが、テレプラスを付けて800mm望遠にして、DXフォーマットで撮影すると、まずまずのお月様。でも、満月近かったので、クレーターなど地形がどの程度ハッキリ写っているのかは不明。

で、改めて友人の撮った月画像のデータを見ると、何と、100枚以上の画像をスタックして輪郭強調処理などしていました。
1枚モノだと気流などでのブレが残ってしまうので、多くの枚数を重ねることで、輪郭をシャープにできるんですね。お手軽撮影とは言いつつも、その撮影はとても手の込んだものだったことを、改めて知りました。

  400mmレンズ + 2倍テレプラス、DX format の画像を、
  ステライメージで輪郭強調して、縦横 1/2 にトリミング