人間の体内時計は25時間?2017年10月27日

国際的な賞であるノーベル賞。しかしマスコミは、日本人あるいは日系人が受賞した時しか報道してくれません。
今年は10月始めに受賞者の発表が行われました。マスコミは「日本生まれのイギリス人作家」が文学賞を受賞したことばかりを報じていました。日本に関係の無い人が受賞したら報道されないかもしれません。

ネットニュースで、ノーベル生化学・医学賞が、「体内時計」のメカニズムを発見した3人のアメリカ人科学者が受賞したことが報じられていました。彼等が「体内時計(概日リズム)」に指示を出す遺伝子を特定したことが受賞理由だそうです。

昔、人間の体内時計が、昼夜の周期お24時間ではなく、25時間であることが分ったと話題になったことがありました。今でもネット上や新たに出版される書物で25時間説が紹介されています。例えば、「日本睡眠医学協会」のWebサイトなどでも。

ところが、実はこれは誤りであることが今では知られています。人間の体内時計は24時間前後とされています。

では、どうして「体内時計25時間説」が登場し、受け入れられたのでしょう?

まずこの「25時間」という値は、1960年代にドイツのマックス・プランク研究所で行われた「隔離実験室」での実験結果から得られたものでした。太陽光の影響を受けないよう、光の入らない地下室で被験者に過ごしてもらうという実験でした。被験者は普段と同じような生活を、時刻を知ること無しに行ってもらい、その結果「25時間」周期で生活をした、というものでした。

この結果は生化学会に衝撃を与え、その後もプランク研究所と同じ方法で追試が行われ、確かに「25時間」であったことからこの値が受け入れられ、「どうして25時間なのか」の説明付けが行われました。生化学での説明では、人類の先祖はアフリカで誕生した後に世界各地へ移住していき、そのため体内時計は長くなり、朝の光を浴びることでサイクルがリセットされる、とされました。
また、疑科学愛好家(信奉者)からは、火星の自転周期が約25時間であることから、「人類の祖先は火星から来た」と主張していました。

私は私なりに、「人も月の引力の影響を受け、体内時計は月の南中時刻の周期である」と考えたりもしていました。特にどこかで主張したことはありませんが。

しかし、現在は「人間の体内時計は25時間」説は誤りで、「約24時間」であるとされているといいます。「25時間」説が誤りであった理由は、「隔離実験室」での生活の際に、生活光は体内時計に影響を与えないと推測されて、常に薄明るい照明が点いたままで行われたことでした。後の追試も、同じ方法で行われたため、同じ結果が導かれたワケです。
  ナショナル・ジオ・グラフィック 「睡眠の都市伝説を斬る

現在は、さまざまな方法で「隔離実験室」での実験が行われ、アメリカ ハーバード大学では24時間11分、日本の国立精神・神経医療研究センターでは24時間10分となったそうです。

とまぁ、いろいろありましたが、とりあえず私たちの祖先は火星人ではなかった、ということで。

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